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消防士の給料&年収はどれくらい?

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この記事は約 13 分で読めます。

並んだ消防車

・消防士の給料ってどれくらい?
・民間企業と比べて高いの?安いの?
・高卒と大卒で給料は違う?
・退職金はどれくらい貰える?

このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。特にこれから消防士を目指す方にとって、とても気になる部分だと思います。

当記事では、消防士の年代・地域・階級別の給与額、各種手当、福利厚生制度についてまとめています。

「どこよりも、詳しく!」をモットーに書きました。参考にしてみてくださいね。

記事の目次

  • 1 初任給の全国平均は20万円!
    • 1.1 都市別の初任給(大学卒程度)
  • 2 年収の全国平均は718万円!
    • 2.1 地域・年代別の年収額
  • 3 高卒と大卒でも給料が変わる?
    • 3.1 採用区分ごとの給与一覧
  • 4 階級によっても給料が変わる?
    • 4.1 消防士の階級別給与
  • 5 各種手当について
    • 5.1 特殊勤務手当の例
  • 6 福利厚生が充実している
    • 6.1 住居
    • 6.2 健康管理
    • 6.3 クラブ活動や年間行事
  • 7 まとめ

初任給の全国平均は20万円!

消防士の給料

消防士の仕事は、一般的な公務員に比べて危険性が高く、勤務体系も特殊です。

そのため、特別給料表「公安職俸給表(一)」が適用されており、普通の公務員よりも約12%ほど高い給与をもらっています。

初任給は、大学卒で20万円前後になります。

都市別の初任給(大学卒程度)

消防士は地方公務員なので、給料の額は地域ごとに異なります。政令指定都市(人口50万人以上)などの初任給は以下のとおり。

都市名 初任給
東京都 約247,000円
札幌市 約187,769円
仙台市 約193,600円
埼玉市 約200,480円
千葉市 約204,351円
横浜市 約209,813円
川崎市 約218,624円
相模原市 約204,500円
新潟市 約204,525円
静岡市 約190,906円
浜松市 約188,000円
名古屋市 約199,300円
京都市 約210,980円
大阪市 約204,187円
堺市 約210,000円
神戸市 約199,300円
岡山市 約195,900円
広島市 約200,400円
北九州市 約193,000円
福岡市 約204,000円
熊本市 約193,900円

※平成28年データ

年収の全国平均は718万円!

fire-man780

消防士の30代の平均手取り年収は約600万、40代は約720万、50代は約800万以上と、民間企業の平均と比べて高くなっています。さらに、退職金は平均2,500万円前後。非常に安定しているといえるでしょう。

地域・年代別の年収額

都道府県や政令指定都市、市町村別の年収は以下のとおりです。(地方公務員給与実態調査結果)

年齢 都道府県 東京都 政令指定都市 町村
18〜19歳 247.6万円 286.2万円 248.7万円 233.6万円
20〜23歳 283.9万円 324.0万円 281.6万円 269.2万円
24〜27歳 328.2万円 362.0万円 329.2万円 314.7万円
28〜31歳 383.1万円 405.9万円 387.1万円 364.3万円
32〜35歳 443.8万円 472.2万円 456.2万円 426.7万円
36〜39歳 500.7万円 537.2万円 517.8万円 478.9万円
40〜43歳 564.8万円 598.8万円 580.7万円 536.1万円
44〜47歳 609.1万円 637.6万円 618.2万円 575.4万円
48〜51歳 642.8万円 661.0万円 649.4万円 617.6万円
52〜55歳 670.7万円 679.1万円 675.4万円 637.2万円
56〜59歳 695.1万円 695.4万円 697.4万円 668.5万円
平均月額給与 32.9万円 34.8万円 33.9万円 31.3万円

※このほかに、期末手当・超過勤務手当・扶養手当・住居手当・通勤手当などが条件に応じて支給されます。

高卒と大卒でも給料が変わる?

採用試験

消防に限らず、すべての公務員試験において、採用区分は専門系・Ⅰ類(上級)・Ⅱ類(中級)・Ⅲ類(初級)の4つに分かれています。それぞれ試験の難易度が異なり、どの区分で採用されるかによって給与も変わります。

専門系は、大学卒で法律・電気・物理などの履修者を対象とする試験。Ⅰ類(上級)は大学卒業程度、Ⅱ類(中級)は短大卒業程度、Ⅲ類(初級)は高校卒業程度の学力を有した人を対象とする試験です。

ただし、この分類はあくまで試験の難易度を示すもの。最終学歴が高卒でⅠ類(上級)を受験しても良いし、逆に大卒でⅢ類(初級)を受験することも可能です。

採用区分ごとの給与一覧

東京消防庁を例にとると、採用区分ごとの初任給の違いは以下のとおりです。(平成27年4月1日現在)

採用区分 初任給 期末・勤勉手当
専門系 約252,000円 98万円
Ⅰ類 約247,000円 94万円
Ⅱ類 約231,000円 87万円
Ⅲ類 約212,000円 80万円

※期末・勤勉手当は、一般企業でいうところの賞与(ボーナス)。給与とは別に年2回支払われます。このほか、超過勤務手当・扶養手当・住居手当・通勤手当などが条件に応じて支給されます。

階級によっても給料が変わる?

消防士の階級

消防組織にも、警察や自衛官と同じように階級制度があり、階級によっても給与が変わります。

採用されると、まずは「消防士」としてスタートし、「消防副士長」「消防士長」「消防司令補」「消防司令」「消防司令長」「消防監」「消防正監」「消防司監」「消防総監」と1つずつステップアップしていきます。

昇級の方法は、地域によっても異なりますが、通常は試験に合格して階級が上がる「昇任試験制」。試験は、一定の勤務年数を経て、受験資格を満たせば誰でも受験ができます。

また、「階級制度の仕組み」「階級ごとの年収の違い」については、こちらの記事でもくわしく書いています。あわせて参考にしてみてください。

→消防士にはどんな階級がある? – 階級ごとの特徴と年収一覧

消防士の階級別給与

階級ごとの給与の目安は以下のとおりです。

階級 月収(推定) 年収(推定)
消防士 20〜37万円 約300万円
消防副士長 20〜40万円 約300万円
消防士長 22〜40万円 約400〜500万円
消防司令補 25〜45万円 約500万円
消防司令 26〜48万円 約500〜600万円
消防司令長 30〜50万円 約500〜600万円
消防監 30〜55万円 約600万円
消防正監 35〜57万円 約700万円
消防司監 50〜65万円 約800〜1,000万円
消防総監 70〜125万円 約1,500万円

各種手当について

先にも書きましたが、消防士の場合、職務の特殊性や危険性などが考慮され、市役所などでデスクワークをする一般公務員よりも、給与の面で優遇されているケースが多いです。

消防士と一般公務員、どちらにも共通して支給されるのが、「調整手当」「就業手当」「超過勤務手当」「住居手当」「扶養手当」「通勤手当」「期末手当」など。退職する際は、「退職手当」と「退職年金」を受け取ることができます。

さらに消防の場合、これに加えて「特殊勤務手当」が付きます。これは、「著しく危険、不快、不健康又は困難な勤務」に対して支払われるものです。

たとえば、火災出動した際には、1回につき300円程度がもらえます。機関員や救急救命士の場合は、さらに100〜200円ほどがプラスされます。

また消防隊員は24時間勤務の交替制なので、「夜勤手当」の加算もあります。ほかにも「潜水業務(水難救助など)」や「緊急消防援助隊」として派遣された場合は、別枠で手当が支給されます。

とは言っても、現在はどこの都市も財政難。給料のベースカットや特殊勤務手当の廃止を進めている地域も少なくありません。

地域ごとの細かい給与体系を知りたい方は、自分が受験予定の自治体に直接問い合わせてみるとよいでしょう。

特殊勤務手当の例

職員 出場 金額
1.救急業務に従事した職員
(1)救急救命士 1回 500円
(2)機関員 1回 400円
(3)(1)および(2)以外の職員 1回 300円
2.救助業務に従事した職員
(1)機関員 1回 400円
(2)(1)以外の職員 1回 300円
3.火災出動業務に従事した職員
(1)機関員 1回 400円
(2)(1)以外の職員 1回 300円
4.潜水業務に従事した職員 1回 1,000円
5.緊急消防援助隊として従事した職員 1回 1,680円
6.夜間勤務に従事した職員 1回 410円

福利厚生が充実している

福利厚生

住居

「職員待機宿舎」と呼ばれる住居が全国各地にあります。これは「震災時の大規模災害発生時における人的消防力の確保を図る」という目的でつくられ、消防士であれば誰でも無料で利用できます。

東京消防庁では、都内に「単身用宿舎」が約70ヶ所、「家族用宿舎」が約160ヶ所あります。ちなみに東京消防庁では、消防学校を卒業後、一年間は「単身用宿舎」で生活する決まりになっています。

さらに、マイホームを購入する場合は、「共済組合」や「消防信用組合」などから低金利で借入れも可能。家賃のかからない宿舎でコツコツとお金を貯めて、マイホームの購入資金に充てる人も少なくありません。

また当然ですが、勤務時に着用する制服・制帽・靴・靴下・ワイシャツ・ネクタイ・手袋などもすべて支給されます。

健康管理

危険の溢れた現場で働く消防士。管理者側は、隊員一人ひとりの健康管理はもちろん、業務中に負傷をした際の治療対策にも力を入れています。

東京消防庁を例にとると、本庁の健康管理室は、いわば全職員の”ホームドクター”的な存在。「胸部検診」「循環器検診」「消化器検診」などを定期的におこない、さらに潜水業務や航空業務といった特殊な任務につく隊員には「特別健康診断」を実施しています。

また、更生施設も充実しています。消防職員と家族のためのコミュニケーション会館、各地の保養所、スポーツ施設などもすべて無料で利用ができます。

クラブ活動や年間行事

職員同士が親睦を深めたり情報交換をおこなう場として、クラブ活動や年間行事も積極的におこなわれています。

東京消防庁では、野球・剣道・バスケ・サッカーなどの体育部会、書道・囲碁・釣り・写真のほか「防災研究会」や「救助救急研究会」といった文化部会、あわせて50近くのクラブが活動しています。

まとめ

いかがでしたか。今回は、消防士の給料事情についてくわしく書きました。

平均年収 718万円。これを多いと見るか、少ないと見るか。捉え方は人それぞれですが、公務員である消防士は、一般企業に比べて安定しているということをご理解いただけたでしょうか。

ただし、待遇面では比較的恵まれた職業ですが、多くの職員は、お金のためだけではなく「人を助けたい」という熱い想いを持って職務についています。

お金以上に、自分の町を自分の手で守る責任感、仕事を通じて得られる達成感は何事にも代えがたいものになるでしょう。

 

ほかにも、これから消防士を目指す方向けに、なるためのルートや試験の詳細についてこちらの記事でまとめています。

→消防士になるにはどうすればいい?

また消防士の職種・業種・配属先については、こちらの記事でまとめています。興味のある方は、参考にしてみてください。

→消防士にはどんな職種・業種・配属先がある?
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