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まるで忍者!?世界が絶賛する消防士の訓練&トレーニング

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この記事は約 10 分で読めます。

消防士のトレーニング

消防士は、災害から人々を守るために、放水訓練・救急訓練・救助訓練・部隊訓練など、日々さまざまなトレーニングを積んでいます。

しかし、身近な存在である消防士ですが、彼等が普段どのようなトレーニングをおこなっているのかはあまり知られていません。

そこで今回は、海外で大きな話題を呼んでいる訓練映像をはじめ、隊員が日常的に取り組んでいる筋トレメニューなどを具体的に書いていきます。当記事を読み終わる頃には、消防士の強靭な肉体の秘密がご理解いただけるでしょう。

記事の目次

  • 1 世界が絶賛した!消防士の神業映像
  • 2 ロープがあれば何でもできる
  • 3 消防士のおこなう筋肉トレーニング
    • 3.1 準備運動
    • 3.2 ダッシュ(5〜10本)
    • 3.3 腕立て伏せ500回(50回×10セット)
      • 3.3.1 足持ち腕立て
      • 3.3.2 逆立ち腕立て
      • 3.3.3 署名呼称腕立て
    • 3.4 腹筋1,000回(100回×10セット)
      • 3.4.1 抱き腹筋
      • 3.4.2 足上げ腹筋
      • 3.4.3 体幹トレーニング
    • 3.5 背筋300回(50回×6セット)
      • 3.5.1 体を捻る背筋
      • 3.5.2 段差を使った背筋
    • 3.6 その他
  • 4 まとめ

世界が絶賛した!消防士の神業映像

まず初めに、海外で大きな話題を呼んでいる消防士の訓練映像をご覧ください。

訓練をおこなっているのは、福岡県古賀市にある「粕屋(かすや)北部消防本部」。ロープを渡る姿は、まさしく現代版・忍者です。

映像を見た外国人からは、

  • ロープテクニックが凄まじすぎる!
  • 本当に速いわ…
  • 忍者って今でも存在したんだな…
  • なんて素晴らしい仕事なんだ!
  • オーマイゴッド!

といった、賞賛の声がたくさん寄せられています。

ロープがあれば何でもできる

ロープワーク

動画は見ていただけましたか?すべての場面において、ロープが使われていることにお気づきになりましたでしょうか。

消防士にとって基本であり、究極のツールが「ロープ」。消防の世界では、「ロープは寝る時も手放すな」「救助活動はロープに始まり、ロープに終わる」といった格言があるほどです。

採用後、最初に入校する消防学校でも、ロープの使い方を徹底的に叩き込まれます。ここで、新人消防士はさまざまな種類のロープの機能を学び、数十以上の結び方を身につけるのです。

なぜ、ここまでロープの訓練にこだわるのでしょうか。それは、直接人命に関わることだから。たとえば、命綱として使用したロープがほどけてしまったら、大事故に繋がってしまいますよね。

また、ロープがあれば、川の両岸に橋を作って渡ったり、ビルから降下して脱出したりと、さまざまな活動に活用できます。ほかにも、救助者と隊員を二人同時に吊り上げたり、低所に転落した要救助者を救出することだって可能です。

消防士にとって、「ロープがあれば、何でも出来てしまう」といえるほど重要な道具なのです。

下記の動画は、東京消防庁・千住消防署でおこなわれた、ロープ結索(けっさく)からの「はしご登はん救助訓練」の様子です。こうした訓練が、災害現場でかけがえのない命を救っているのです。

 

以下は、ロープ結索(けっさく)を正面から捉えた動画です。結索は、消防士なら誰でも知っている基本技術になります。

消防士のおこなう筋肉トレーニング

消火活動

消防士は、防火衣と空気呼吸器、合わせて20kg近くの装備を身にまとった状態で、重いホースや資機材を操り消火活動をおこなっています。

また、人を抱えて搬送したり、ロープを登ったり…とにかく体力がなければ務まらない仕事です。そのため、隊員達は、日々体力や筋力を向上するためのトレーニングをおこなっています。

ここでは、実際に消防署でおこなわれている筋トレメニューをざっくりと紹介したいと思います。

準備運動

まずは、柔軟を中心とした準備運動で体をほぐし、ランニングで体を温めます。その後、各隊に分かれて、本格的な筋トレ(体力錬成)に入っていきます。

消防士だから何か特別なメニューをこなしていると思われがちですが、特に変わったことはしていません。メインとなるのは、基本的なものばかりです。

腕立てや腹筋、背筋などの定番メニューはもちろん、そのアレンジ版などをおこないます。ただし、指令が入れば即出場しなければいけないため、現場で活動するための体力は温存しておく必要があります。

「トレーニングで疲れて、現場で動けない…」では、本末転倒ですからね。

ダッシュ(5〜10本)

消防署の内庭でおこなう短距離ダッシュ。距離は約20〜50m。一本目はノーマルに走り、2本目からさまざまなアレンジを加えていきます。

たとえば、スタート時にジャンプを10回してからダッシュ、腕立てを10回してからダッシュといった感じです。

走り方にも、アレンジがあります。行きは通常にダッシュ、帰りは後ろ向きでダッシュ。5mごとに前進と後退を交互に繰り返しながらのダッシュ等など…消防署の内庭という限られた訓練スペースでも、工夫次第で効果的なトレーニングがおこなえます。

腕立て伏せ500回(50回×10セット)

腕立ては基本中の基本。まずは、通常の腕立てをこなし、徐々にさまざまなアレンジを加えていきます。たとえば、「足持ち腕立て」「逆立ち腕立て」「署名呼称腕立て」などがあります。

足持ち腕立て

二人一組のペアになって、足を抱えられた状態(手押し車の姿勢)で30〜50回の腕立て伏せをおこないます。

逆立ち腕立て

パートナーに足を固定してもらい、逆立ちの状態で腕立て伏せをおこないます。10〜30回で1セットですが、自分の全体重を両腕で支えなければいけないため、かなりキツイです。

署名呼称腕立て

消防独特なので、初めて聞く人も多いのではないでしょうか。

何人かのグループになって、腕立ての状態をキープしながら、順番に管轄区域内の消防署名を答えていきます。ちなみに、東京消防庁であれば最大81署あります。

一人ひとり順番に答えていくのですが、既に他の隊員が出した署名を言ってしまうと、続けてもう一度。答えられないと延々に続くため、想像以上にキツイです。

署名呼称腕立ては、筋力を鍛えるだけでなく、誰が何を言ったかといった注意力や、肉体的極限化での記憶力なども試されます。

腹筋1,000回(100回×10セット)

腹筋もトレーニングの基本。通常の腹筋であれば、1日100回×10セット=1,000回程度はこなします。バリエーションには、「抱き腹筋」「足上げ腹筋」「体幹トレーニング」などがあります。

抱き腹筋

二人一組になって、補助者は立った状態でパートナーの両足をしっかりと抱えます。そして、実施者は宙ぶらりんの逆さ状態で腹筋をおこないます。補助者である抱える側にも大きな負荷がかかり、実施者、補助者ともに良いトレーニングになります。

足上げ腹筋

実施者が仰向けになった状態で両足を振り上げ、補助者がその足を思いっきり押し返します。30〜50回程度で1セットになります。

体幹トレーニング

地面に対して横向きになり、ヒジと片足(甲の側面)の2点で体を支えます。この状態のまま、もう一方の片足を開閉し、通常の腹筋では鍛えられない体幹に負荷を与えます。左右各30回前後で1セットです。

背筋300回(50回×6セット)

通常の背筋のほかに、「体を捻る背筋」「段差を使った背筋」などをおこないます。

体を捻る背筋

馬乗りで補助しているパートナーの手に、自らの肩甲骨を左右交互にタッチさせます。通常の背筋に捻りを加えることで、バランス良く鍛えることができます。

段差を使った背筋

段差を利用して、さらに大きな負荷をかけて背筋をします。上体を反らす力に加えて、常に体を浮かしておく力が必要なため、かなりキツイです。

その他

上記のメニューに加え、懸垂300回(30回×10セット)、スクワット300回(50回×6セット)、5~10km走、縄跳び、ダンベルを使ったトレーニングなどもあります。

日によっては、すべてこなすのが難しいときもあるので、仕事の合間などを見つけておこないます。ざっと上から読んでもらえれば分かる通り、消防士だからといって特別に何か変わったことをしている訳ではありません。

災害現場で使える実用的な身体を手に入れるためには、基本的な筋トレメニューを地道にこなすことが大切なのです。

まとめ

いかがでしたか。今回は、消防士が実際におこなっている訓練&トレーニングに焦点をあてて解説しました。

当然、ここで紹介した以外にも、消火訓練・救助技術訓練・救助器具取扱訓練などなど…ほかにもたくさんの訓練をおこなっています。

消防士は、純粋に市民の安全を守るために、日々過酷な訓練に耐え、華麗な技術に磨きをかけているのです。当記事を読み、彼らの見えない努力によって、私たちの日常が守られているということを少しでも知っていただけたなら幸いです。

また、消防士になるための方法やルートについては、こちらの記事で書いています。消防の仕事に興味のある方は、参考にしてくださいね。

→消防士になるにはどうすればいい?
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